一目均衡表について

株取引において、多くのトレーダーさんが駆使するのが「テクニカル分析」と言われる分析方法ですが、その中でも、「チャート分析」を行うトレーダーさんが多いです。

そして、その「チャート分析」の中でも、もっとも古典的な分析手法と考えられるのが「一目均衡表」と呼ばれる図表の活用です。

「一目均衡表」は、時間論、値幅論、型譜、スパンなどで構成される図表で、相場は「買い方と売り方の均衡が崩れた方向に動く」という独自の理論を基にして、昭和11年に、細田悟一氏が開発したチャート分析手法です。

一目均衡表では、しばしば「スパン」の部分を重要視される傾向にありましたが、しかしこの手法の本質は「時間論」にあると考えられています。

時間論は、「9・17・26…などの基本数値、あるいは、過去の幾波動の日数をとる対等数値、銘柄ごとに現れる習性数値に分類される日数を経過した日を変化日とする」という考え方がベースになっています。

また、一目均衡表を活用するトレーダーさんがもっとも注視する「スパン」は、現代のチャート分析の際に用いられる「ローソク足」の考え方の元となっている考え方であり、「転換線」、「基準線」、「先行スパン1」、「先行スパン2」、「遅行スパン」という5つのデータをパラレルに分析する考え方がベースとなっています。

一目均衡表を活用するメリットは、「転換線」、「基準線」から、直近の売買価格帯の相場水準を推測することができ、「遅行スパン」から、過去と現在の価格比較を行うことができ、さらに「先行スパン1」、「先行スパン2」によって、未来における、株保持者の購入価格帯層を分析することができるというところにあります。

しかも、株価の特徴を表す非常に複雑な傾向分析が、ほぼ同時に行われるというところに、この「一目均衡表」の素晴らしい特性があるといえるでしょう。

近年こそIT技術の発達により、一目均衡表を活用する人は減ってきているといえますが、しかしこの手法こそ、まさに近年のチャート分析の礎になっているということは間違いありません。

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