その株が100円だったので、かなり奮発して15,000株購入したんです。もう「慎重に」なんて言葉はどこかに吹っ飛んでいますよね。ちょっと目立つかなとも思ったんですけど、そこは出来高も多いですから大丈夫だろうと。
2円高くなっても30,000円儲かる訳じゃないですか。もうそれで十分だと思っていたんですね。そしたら何と、自分が買った値段が最高値だったんです。
しかもその日から連日のストップ安。一種間もしないうちに、50円にまで落ちてしまったんです。これには正直参りました。ガンガン下がっていくんです。
朝の取引すらやる気が起きなくなっていたんですよね。2円上がれば30,000円儲けるってお話しましたけど、それは2円下がれば30,000円損するって事でもありますからね。
それが何十円って下がったんです。スマートフォンからログインして、常に赤字でマイナス額が表示されているのがもうプレッシャーでプレッシャーで…。
そこで思いついたのが、しばらく寝かせようと。以前それで奇跡の大逆転を成し遂げた奇跡の証券株。あれの再現を狙って、しばらく寝かせようと。というよりも、しばらく株取引をちょっと控えようと。
かなり前のめりになってしまっていたので、クールダウンと言いますか。また高くなるだろうから、その時に戦略を立てようと思って、しばらく一日一回株かをチェックするくらいになっていたんですね。
そしたら、株価が表示されなくなってしまったんですよ…。
覚悟が無かったんだと
300万円あった資産が一気に半分になったんです。これには自分でも何とも言えない気持ちになりましたよね。
ドラマなんかでは株取引に失敗して株がただの紙切れになってしまったって描写を見た事がありましたけど、まさか自分がそのシチュエーションに陥るだなんて想像も出来なかったんですよね。
でもそれが現実なんですから、現実は本当に非情なものですよね。
ただ、これって防げた部分もありますよね。やっぱり損切りっていうのは大切だなと。後は、覚悟を持たなければならないって点。株取引は必ず儲けられるものではないですからね。
時には信じられない損失を出してしまう事だってあるんです。ちょっと損失になっているからといって目を背けて寝かしたりとか、証券口座へのログインそのものすら辞めてしまうというのは現実逃避以外の何者でもないですよね。
それが身に染みました。株取引を行う以上、損失が出るのは当たり前です。誰も先の事なんて解らないんですから、それは仕方ないんです。
でも、その現実に目を背けるのはよくないですよね。だからこれからは現実を見ようと。あとは、こうした情報を後から掴むのではなく、購入する前にどのような会社なのか。
最低限これくらいは調べておこうと思いましたね。ちょっと儲けてデイトレーダー気分になっていました。
総合的に見ればまだまだ黒字ではありますが、150万円を紙切れにしてしまった現実というのは、何にも代える事が出来ないなと…。
覚悟を新たに…
やっぱり失敗から学べる事って多いと思うんですよね。むしろ失敗から気付かされる事の方が多いと思うんです。だから本当に良い勉強になったと思う事にしました。
とりあえず朝の取引だけであれば失敗する事はなかったんですから、朝の取引をメインに。そして昼間からは手を出さない。これを徹底する事にしました。
株取引はまだまだ素人。企業の社内報だとかを読んで株取引の目算を立てているわけではないのですから、やっぱり素人だと思うんですよね。
それこそ、買ってからどんな企業なのか調べたって事も一度や二度ではないですからね。だから身の程を知る所から始めようって思ったんですよね。そのためにはまずはもう昼間からの取引は行わない事。それを徹底しようと。
あとは。慎重にはもちろんですけど、損切りは大胆に。100円で買った株だっていきなり50円になったわけではないですからね。徐々に株価が下がっていったんです。
もしもですけど、株価が80円辺りの時に覚悟を決めて損切りを行っておけばここまでの損失を出す事はなかったんです。ましてや0円になんて事はなかったでしょうからね。だからこれからは損切りも思い切って行っていこうと。
まさかいきなり上場廃止になるって事はないでしょうけど、購入する銘柄がどのような会社なのか。このくらいは調べるようにしようと。
そして、倒産する可能性はないかどうか。ここまでじっくりと調べてこそ投資の世界で勝利出来ると思うようにしようと。
慎重かつ大胆に
矛盾しているかもしれませんが、慎重に、そして大胆に。それが自分の株取引のテーマとなりました。やっぱり損切り。
このタイミングだなと。基本的には午前中に伸びそうな株を買って、伸びたら売却。
このパターンは変更しなかったんですけど、150万円持っているという点を活かして、いきそうだと思ったら大胆に。そして駄目だと思ったらとにかく損切り。
「もうちょっと待てばプラスになったのに」って思う事もありました。でもこれって株取引を行っている人間にとってはもう宿命のようなものですし、それに自分自身の判断が悪かったからこそであって、自分自身はそこで「売る」って決めたんですから、誰のせいでもないですよね。
だからその点では、上場廃止をくらってから良い意味で覚悟を決める事が出来たかなって思っています。元々その株以外では勝利していたんです。
上場廃止となってしまい、結果的に資産が半分になってしまいましたが、あくまでも結果論として捉える事にしました。
それまでは勝っていたという現実を自信にしようと。一回負けてしまったからと言って、そしてその負けがかなりのものだからと言って諦めるとか、株取引なんて辞めようとか思うのは辞めようと。
そうした点は、株取引を行っている以上当然置き得る事なんですから、それを一々気にしていては株取引なんて出来ない。
むしろ、気にして取引出来ないようでは株取引を行う資格は無い。そう思うようにしました。これこそが150万円分の情報って割り切っています(苦笑)
結果、鈍りました
とにかくいろいろと慎重にって思ったら、勢いというか自分の勘が鈍るようになりましたよね(苦笑)。それまで何も考えずにとは言いませんが、そこまであまり考えずにいたんです。
それが急に考えて株取引を行うようになってからは、どうしても勘が鈍るというか。
それまでだったら買っていた株でも遠慮するようになったりとか。そのおかげで、とにかく損が目立つようになってきてしまったんです。それもそのはず、買うタイミングがずれるんです。
それでいて損切りを早くって思ったら、損切りばかりになってしまって、結局儲けられないて展開がかなり続く事になってしまったんです。これが株取引の難しさでもあるんでしょうね。
何かを考えたらその分どうしても違う部分でのメリットがなくなる。ある意味当然の事なのかもしれないですけど、とにかく自分の必勝パターンでもあった朝での売買ですら勝てなくなっていってしまったんです。
何も知らない方が勝てていたっていうのは本当に皮肉でしかないと思うんですけど、結局そのおかげで自分自身の「株取引スタイル」っていうと大げさというか偉そうですけど、それを完全に見失ってしまいましたよね。
自分でどうすべきなのか。これがもう本当に解らなくなってしまったんです。
朝購入してすぐに売り抜ける。これが自分の心の拠り所でもあったんですけど、それが通用しなくなってしまったですから、どうしてもいろんな部分で株取引に対しての自信を失ってしまっていくのも仕方ないですよね。