株で利用されるチャートの見方

株取引を行う上で、「テクニカルチャート」が非常に重要になるということは、トレーダーさんであればだれもがすでにご存知のところだと思いますが、特にビギナーのトレーダーさんからしてみると、ご自身では理解しているつもりでも、結果的にそれを実際の株式売買に反映することができていないというケースが多々見受けられます。

それに実際、「チャートを見たって値動きの変化以外には何もわからないではないか・・・」という率直な感想を漏らすビギナートレーダーさんもいらっしゃいます。

もちろん、テクニカルチャートは、「時系列の株価の値動き」を知るためのものであり、それ以上でもそれ以下でもないといえます。

ただ、「テクニカルチャートを見なければ株で勝てない」などと言われる根拠は、「チャートから値動きを読み取ることができれば勝てる」というところにはまったくないといわなければなりません。

では、テクニカルチャートから何を読み取らなければならないのかというと、実は、トレーダーさんに一番読み取っていただきたいファクターは、「投資家心理」なのです。

つまり、テクニカルチャートは、投資家心理を反映するチャートである、ということになります。

投資家心理の根源はすべて「儲けたい」というところに端を発しているわけですから、基本的には多くの投資家の意図が一致します。

株で勝つためには、「できるだけ多くの投資家の意図と同じ動きをする」ということが必要になります。ですから、テクニカルチャートから読み取っていただきたいのは、投資家の「迷い」の局面ではなく、「確信」の局面です。

チャートの動きは、多くの投資家が一様に「ここが勝負だ!」と感じる瞬間を如実に映し出します。これを読み取るのは、それほど難しいことではありません。

むしろこれは非常に基本的なテクニックになります。ですから、そうした「基本」をまずはしっかりと身に着けることが、ビギナーのトレーダーさんにとっては重要なのです。

ろうそく足の日足、週足、月足

株取引を行う上で、売買のタイミングを決する上で非常に重要なファクターはいろいろありますが、その中でも多くのトレーダーさんが参考にしている情報が、「テクニカルチャート」です。

そして、テクニカルチャートを見て相場の動きを分析することを「チャート分析」と呼びます

テクニカルチャートにはいくつかの種類があり、時間やスパンによって分けて活用されます。縦軸に株価、横軸に時間をとって、株価の動きをグラフに示したものを「ろうそく足」と呼びます。

「ろうそく足」をスパンによって分けると、1分、3分、5分、10分、20分、30分など、かなり細分化することができます。

このように、時間ごとにその銘柄の株価の動きを見るテクニカルチャートを「分足」と呼びます。「分足」は、主にデイトレード、スィングトレードで重視されるろうそく足であるといえます。

こうした短いスパンのろうそく足に対し、横軸に「日数」をとったテクニカルチャートを「日足」と呼びます。このテクニカルチャートは、短期的投資だけではなく、中期的な投資でも活用されることがあります。

そして、横軸を1週間スパンでとったときのテクニカルチャートを「週足」と呼びます。このチャートに関しても、分足や日足同様、さまざまな場面で活用されることになります。

そして、中長期的投資の際に重視されるのが、「1か月」をスパンとして横軸にとった「月足」と呼ばれるローソク足です。このチャートは、短期的なトレードではなく、中長期的投資の際に用いられます。

ですから、とくにビギナーのトレーダーさんがまず身に着けなければならないのが、スパンごとにろうそく足を読み取る「チャート分析」の力であるといえるでしょう。

チャート分析することなく、株取引で勝つことができるとは思わないほうがよいでしょう。

その意味では、株で儲けたいと考えるのであれば、チャート分析のノウハウを身に着けることは避けられないところであるといえるでしょう。

テクニカル分析について

株取引の基本となるのが「データの読み取り」です。株取引で必要になるデータはいろいろありますが、中でももっとも多く活用されるデータが、リアルタイムで変化する株価の値動きを示す「テクニカルチャート」から読み取ることができるデータです。

テクニカルチャートにもいろいろな種類がありますが、それらを分析することをまとめて「テクニカル分析」と呼びます。また、テクニカル分析を行うことを最重要視するトーレーダーを、「チャーティスト」と呼びます。

テクニカル分析を行うメリットは、大きく分けてふたつ考えられます。それはひとつに、取引価格の上昇トレンドと下落トレンドの転換のタイミングを見出すことができるということが挙げられます。

そしてもうひとつが、取引価格に対する値ごろ感や変動値幅を比較的容易に算出することができるというところもメリットになります。

テクニカル分析の際に使われる技法については、主にテクニカルチャートを用いた「チャート分析」と、コンピュータが自動的に計算して行う「コンピュータ分析」があります。

「チャート分析」は、トレーダーさん自身が視覚的に判断する際に有効な手段であると考えられています。

これに対し、「コンピュータ分析」は、分析を自動的に実行でき、分析結果を作図して改めて利用することができるという点にメリットがあります。また、この双方を組み合わせて分析を行うトレーダーさんもいます。

近年の主流となっているのが「チャート分析」であり、いろいろな分析方法がある中でも、チャート分析を行わないトレーダーさんは非常に少ないといえます。

また、コンピュータ分析に関しては、システムトレードの際に有効に活用されることが多いと考えられます。

テクニカル分析の主流が「チャート分析」と「コンピュータ分析」であることは間違いありませんが、しかしこれはあくまでも「主流」であるにすぎず。実際には非常に数多くの分析方法が存在しているとされます。

陰線か陽線か、それは問題だ

ある期間の値動きの状況は、一本のローソク足で表現されます。それが一日の値動きであれば、日足と言います。

この場合、その日の最初についた価格とその日の最後についた価格を比べた結果の違いにより、陽線と陰線とに分けられます

最後についた価格の方が高ければ、陽線。ローソク足が白く塗られます
最後についた価格の方が安ければ、陰線。ローソク足が黒く塗られます

期間は一日単位だけではなく、週単位での値動きを示す場合は、週足と言います。月単位であれば月足と言います。途中の値動きには関係ありません

陽線が長ければ、その期間内で結果的に大きな上昇をしたことになりますので、勢いがあると判断出来ます。素直に流れに乗じるのもありでしょう。

陰線が長ければ、その反対に強い売りの流れにさらされていると言えます。もしも買っている銘柄があれば、あきらめて速やかに手離してしまった方が良いかもしれません。

ただ、これは実際のところは全体のチャート上での発生位置においてその意味が変わります

上昇途中の陰線であれば、良い調整と見て押し目買いを仕掛けるチャンスになります。反対に下降途中の陽線であれば、空売りのチャンスになる場合もあります。

普段はあまり値動きがないのに、突然大きな陽線や陰線が出る場合もあります。この時は何かサプライズニュースが発表されている場合がほとんどです。

テクニカルだけでなくニュースチェックをしてみてから、売買の判断にするべきです。

チャートは週足と日足の両方をチェック

株価チャートで通常、使うのチャートは、日足チャートです。ローソク足を使っていて、毎日の始値、終値、高値、安値が分かるようにしています。この日足チャートで先の動きが見通せるようになりたいものです。

それが出来れば、週足チャートも同じようなものなのです。日足では短気すぎてもっと中長期的に投資したければ、週足をメインにした方が良いでしょう。

週足チャートが分かるようになれば、月足チャート、さらにはもっと長いスパンでのチャートも読めてきます。反対にデイトレードなどでは1日の中での動きを見るために5分足チャートがメインで使われています

週足チャートは日足ほど短気でなく月足ほど長期でもない中期的な株価の流れを見るのに使われています毎週月曜の始値と金曜の終値とその週の高値と安値で1本のローソクを作ります

日足チャートも週足チャートも上昇している場合は、比較的安心して買いに向かえます。日足チャートだけで上昇トレンドを把握しても、週足チャートでは下降トレンドのこともあります

この場合、短期的には上昇するけど中期的には下降する圧力もかかっていると見て取れます

買うにしても、警戒しながらすぐに撤退出来る体勢を取っての買いになります。日足チャートで買うつもりで、週足チャートを見たらその割高感に引け目を感じる場合もあります。

このように週足チャートは日足チャートの補佐的存在になっています

日足はいずれ週足の中に収まるものです。日足でトレンドを予想しても、そのうち週足のトレンドにはまるのです。さらに週足チャートは月足チャートの中に納まります。

しかし月足チャートまで気にするのは、気が長過ぎます。一般投資家は日足と週足に二つのチャートに目を通しておきましょう。

株をするなら多数派の思う方向に投資することです。日足チャートを見て気になったら、次は週足チャートを見てみます。そうして初めてより正確な判断に結びつけられるものなのです

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